用途と頻度

[ 連載 ] 物のはなし
用途と頻度

ある用途を満たす道具が欲しいけれど、その道具の使用頻度はそれほど高くない。こういう類の物を買うことに、私たちはとても慎重です。

そうして、ずっと買わずにやり過ごしていた物のひとつが「パン切りナイフ」でした。
あれば便利なことは知っているけど、パンしか切らない包丁が要るほど、パンを切るかしら、食べるかしら。そもそもあんなに長い刃が要るほど、大きいパンを買うかしら。

かれこれしばらく、多少つぶれるけれど切れないことはない普通の包丁で何とかパンを切っていましたが、ついに先日、友人が焼いて差し入れてくれたパンを友人の目の前で切るという場面で何だか申し訳ない気分を味わい、とうとうまともなナイフを探すこと。

そうして見つけたのは、パン「を」切るためのナイフではなく、パン「も」きれいに切れるナイフ。

専門的な道具を揃えるのも楽しいですが、用途と頻度を天秤に掛けると、また新しい選択肢が見えてくるものですね。